読書メモ:「人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点」
おはようございます、みにこですฅ^•ﻌ•^ฅ
最近時間の使い方を見直していて、朝早起きを心がけています。
今週の平日は平均7時に起きました!
いつも9時過ぎに起きて9時半から勤務開始しているぐーたらの私としてはかなり素晴らしい実績!
本日の読書
最近ワークライフバランスって言われていますが、なんのために早く仕事を切りあげるのでしょうか?
会社に言われたから、今までと同じ仕事を、短い時間で終わらせなくてはいけない。
これでは「企業のため」に働く、というのが形を変えただけでなんの解決にもなっていません。
著者は大学時代に「資本論」と「金持ち父さん 貧乏父さん」を読み込み、資本主義の仕組みと、その中で働く労働者たちの状況について学び、それを理解せずにはいつまでも幸せな働き方ができないと感じて本書を執筆したとのことです。
前半の資本主義とは何か?の部分は、腹落ちしないところもありましたが、新しい視点を学べました。
私が重要だと思った点をまとめていきますฅ^•ﻌ•^ฅ
給料はどうやって決まるのか?
給料の決まり方には以下の2種類がある。
(1)必要経費方式
(2)利益分前方式(成果報酬方式)
日本の場合は多くの企業が(1)を採用している。
最近は日本でも成果主義を謳う会社が増えているが、成果が2倍になったら給料が2倍になるような会社が(2)の方式と言える。
社員が生きるのに必要な経費を積み上げていき、だいたいの給料が決まる。
つまり努力や成果とは関係がなく「こんなに頑張っているのに給料が上がらない」という愚痴は的外れである。
給料が必要な経費の積み上げで決まるとすると、独身の自分より家族を扶養しているあのおじさんのほうが給料が高いのは当然だ。
「使用価値」と「価値」とは何か?
資本論の中では「使用価値」と「価値」は以下の通り定義される・
使用価値:「有益性・有用性」という意味。
価値:それを作るのにどれくらい手間がかかったか。有益かどうかは関係がない。
たとえば空気はないと死んでしまうので使用価値は高いが、人の手がかかってないので価値はない。
労働力も「商品」である。
労働者は自分の労働力を商品として会社に売り、対価として給料をもらう。
給料が労働力の価値に対して払われているとしたら、価値をあげるにはどうしたらいいのか?
前述の通り価値とは「どれだけの手間がかかったか」に依る。
つまり勉強時間が必要な資格や、修行期間などがある場合、給料が上がる。
介護士も医師も、世の中にとっては必要な仕事である、つまり「使用価値」が高い。
でもその給料には大きな差がある。それは、それぞれの職業に就くための準備期間・金額に差があるから。
どうすれば高い給料をもらえるのか?
「使用価値」がなければ、どんなに「価値」があっても物は売れません。
しかし著者は「使用価値」があっても高く売れないことがある、と書いています。
たとえば電子書籍は、紙の本当内容が同じであっても、紙の本の8割程度でないと売れないそうです。
読者は「紙の束」を買っているのではなく、その中に書かれている「情報(使用価値)」に対してお金を支払っている。
本の「中の情報」が同じであっても、価値が低い電子書籍には同じお金を支払わない
「使用価値」だけで値段が決まるなら、それがどういう手間で作られているかは関係ないはずですが、実際は値段に対して「価値」が低いと思うと、納得感を得られないのです。
それを労働力に当てはめると、仕事で大きな利益を生み出すであろうという「使用価値」が高いことは必須。
それに加えて「価値」が高いことも示す必要があるのです。
つまり労働者は自分の労働力を消費せず投資し、自分の価値を高めていくことが重要。
将来のために積み上げていけるようなことを選び取る。
たとえばバイトするときに 、時給が高い安いではなく、将来の自分に何を残せるかを考えて選ぶこと。
まとめ
給料はどうやって決まるのか? から、労働者はどうすればよいのか?という流れについて、結論は一般的な内容だけど、その解釈の仕方が新しくておもしろかった。
全体としてはちょっと冗長だったので、飛ばしながら読んだ。
労働者よ、ラットレースから抜け出そう!というと、やっぱり稼いだお金を金融資産に投資し、労働者から資本家になっていくという論調が多いと思うが、それは一般的なサラリーマンには実現が難しいので、地に足がついた内容はよかった。
一方で、価値や使用価値の意味は理解できたが、じゃあどうすればいいの?という点があまりよく理解できなかった。
将来の自分に何が残せるか、労働力の投資って言われても、具体的にどう動いたらいいのかイメージしにくいのではないか。
残業や上司にごますりをしたところで価値は上がらないので、業界のことを勉強したり、新しい技術や規制について知識を深めるなどをやろうね!ってことなのかな。
使用価値だけでなく、価値を感じてもらうようにアピールするという点は転職活動でも有効なように思う。